1CO voice vol.17 | ドライドッグフードは”毒”って本当?

こんにちは、今回はちょっと気になるテーマでお話しします。

「ドライフードは毒なんじゃないか」そんな話を聞いたことはありませんか?

ネットやSNSなどで、「ドライフードは毒!」というような言葉を見たことがある方もいるかもしれません。
なんだかこわいですよね。でも、すぐに「じゃああげない方がいいの?」と心配しなくても大丈夫。

「全部のドライフードが悪いわけではない」というのが私たちの考えです。
ただ、そう言われてしまう理由にはちゃんとした原因があるんです。

大切な家族であるわんちゃんが毎日食べるごはんだからこそ、
少しだけその“中身”について、一緒に考えてみませんか?


ドライフードに入っている「穀物」って?

ドライフードには、「お肉」だけでなく「トウモロコシ」「小麦」「大豆」などが使われていることがあります。
これら「穀物(こくもつ)」は人の食事にもよく使われていますよね。

つまり、穀物自体がすべて悪いわけではありません。
でも問題になるのは「どういう穀物が使われているか」というところです。

特にスーパーやホームセンターなどで売られている安いドライフードでは、
人が食べるものとは違う“質の低い穀物”が使われていることがあるんです。

たとえば、小麦にはいくつか「等級(ランク)」があり、
ドッグフードには、人が食べるパン用の小麦ではなく、
工業用の「のり」などに使われるような低ランクの小麦が使われていることも…

また、トウモロコシも私たちが食べるような甘くてシャキッとしたものではなく、
飼料用の乾いてスカスカな種類のトウモロコシが使われていることが多いです。

これが、「ドライフードに入っている穀物はよくない」と言われる理由のひとつです。


遺伝子組み換えってどういうこと?

もうひとつの心配な点が、「遺伝子組み換え」と呼ばれる作物のこと。

「遺伝子組み換え」と聞くとちょっと難しく聞こえるかもしれませんが、「強い作物を作るために、人工的に手を加えた作物」のことです。

たとえば、海外など大きな畑でたくさんのトウモロコシを育てようとすると、雑草や虫の影響を受けないように、除草剤などの農薬をたくさんまきます。

普通のトウモロコシだと雑草と一緒に枯れてしまいますが、この除草剤に負けないように、遺伝子を変えて、薬に負けないトウモロコシにするというのが、遺伝子組み換えの目的です。

でも、このトウモロコシには、かかってしまった除草剤が少し残ってしまう可能性があります。
それが「残留農薬」。

つまり、遺伝子組み換え自体が悪いと言うよりは、

「遺伝子組み換え」=「農薬がかかった作物」

であることが「遺伝子組み換え」が避けられる大きな理由です。


なぜドライフードに穀物が必要なの?

「そんなに心配なら、穀物を入れなきゃいいのに…」と思いますよね。

でも、ドライフードのあの「カリカリ」な形を作るためには、
どうしても穀物が必要になります。

たとえば、ハンバーグを作るとき、お肉だけだと形になりにくいです。
パン粉や卵を混ぜて、しっかりした形にします。

ドライフードも同じで、お肉だけでは固まりにくいので、
“つなぎ”として小麦やトウモロコシが使われるんです。

大事なのは「どんな穀物を」「どれだけ使っているか」。
良いものを使っているなら問題はありませんが、
コストを下げるために安くて質の低い穀物をたくさん使っているフードは、やっぱり体に良いとは言えないと思います。


ごはんの質は、うんちでわかる?

わんちゃんの体に合っているごはんかどうか、実は「うんち」でわかることがあります!

安いドライフードを食べているわんちゃんのうんちは、
コロコロしていて中身がスカスカだったりすることが多いです。

これは、体に必要な栄養がうまくとれていなかったり、
食物繊維が多すぎて、消化に負担がかかっているサインかもしれません。

傾向として多いのが、ドライフードの食物繊維の力でうんちを固めている状態
ナチュラルフードに変えると緩くなるのは、やっとわんちゃん本来の力でうんちを固めようとしているからです。

前にも、災害による避難時に人用のご飯を食べたわんちゃんのお腹が緩くなってなかなか対応しにくいことがある、という記事を書きましたが、
その対策のためにも、わんちゃんはドライフードの日、ナチュラルフードの日など日々様々なものを食べて、
バラエティのある食生活なんでも消化できる身体作りが大切だと考えています!

過去の記事

🔗 1CO voice vol.2 | 災害とわんちゃん(ごはん編)

 

なので結果としてナチュラルなフードに変えると、うんちの状態が良くなったり、毛並みがツヤツヤになったりすることもあります。


フードを変えるときの注意点

先ほど書いたように、今までずっとドライフードを食べていたわんちゃんが、
いきなりナチュラルフードに切り替えると、お腹がびっくりしてうんちがゆるくなることがあります。

もちろん、これは悪いことではありません。
体が「ちゃんとした栄養を消化する準備をしている」と考えてください。

特に、安いフードでは穀物の量が多くて、体が「うんちを形にする力」をあまり使っていなかった、ということもあります。

だから、急に変えると体がついていけず、お腹がゆるくなるんですね。

少しずつ混ぜながらゆっくり切り替えていくことで、体がだんだん慣れていきますよ。


ドライフードはすべて悪いの?

ここまでの話を読んで、「ドライフードはやめたほうがいいのかな…」と心配になるかもしれません。

でも、大丈夫です。

すべてのドライフードが悪いわけではありません。
ドライフードの中にも、良い原料を使って、添加物や着色料も使わず、しっかりとしたこだわりで作られているフードもたくさんあります。

大切なのは、「どんなフードを選ぶか」。

また、私たちも身体を気にした食事を摂る日もあったり、ポ⚪︎トチップスを食べる、カ⚪︎プラーメンを食べる、など食事にはバラエティがありますよね。

わんちゃんも同じくで、食事の幅を狭めるのではなく、広げる意味合いでドライフードもナチュラルフードも食べさせてあげることをおすすめします!


家族だから、食べものにも気を配ってあげよう

わんちゃんは、大切な家族。
毎日いっしょにいる時間は、私たちにとっても宝物です。

だからこそ、「何を食べているか」にも、少しだけ目を向けてあげてください。

「高いフードじゃないとダメ」ということではありません。
でも、何が入っているかを“知ること”が、いちばんの安心につながると思っています。


最後になりますが

ドライフードが「毒」と言われてしまう理由は、

  • 安くて質の低い原料が使われていること
  • 遺伝子組み換え作物や農薬の心配があること
  • 穀物が多すぎることで栄養が足りなくなること
    など、いくつかあります。

でも、それはすべてのフードにあてはまるわけではありません。

大切なのは、「選び方」と「気づいてあげること」。

ぜひ家族であるわんちゃんにピッタリのフードを選んであげてくださいね。

 

次回は考え中…

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